以前スウェーデンの東アジア博物館所蔵の自在置物について紹介したが、同じく北欧のノルウェー国立美術館オンラインコレクションでも自在置物がいくつか公開されている。同館は2022年に北欧最大級の美術館としてオスロにリニューアルオープンしたという(https://www.norway.no/ja/japan/norway-japan/news-events/news/33/)。
確認できる自在置物は以下のとおりである。
- 蛇 https://www.nasjonalmuseet.no/samlingen/objekt/OK-11687
- 蛙 https://www.nasjonalmuseet.no/samlingen/objekt/OK-11688
- 手長海老 https://www.nasjonalmuseet.no/samlingen/objekt/OK-11690
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伊勢海老(2点)https://www.nasjonalmuseet.no/samlingen/objekt/OK-11686 https://www.nasjonalmuseet.no/samlingen/objekt/OK-11689
このうち、蛇・蛙・手長海老について、以下に紹介する。
蛇は下顎に「宗明」の銘があり、高瀬好山工房の工人であった宗明の作であると思われる。
Foto: Nasjonalmuseet/Larsen, Frode (Creative Commons - Attribution CC-BY)
https://www.nasjonalmuseet.no/samlingen/objekt/OK-11687
Foto: Nasjonalmuseet/Larsen, Frode (Creative Commons - Attribution CC-BY)
https://www.nasjonalmuseet.no/samlingen/objekt/OK-11687
蛙はヒキガエルがモチーフであろう。可動部分はそれほど多くないようだが、口や指も動くように見受けられる。蛙の自在置物は確認されている作例は少なく、美術館所蔵となっているのも珍しい。
Foto: Nasjonalmuseet/Larsen, Frode (Creative Commons - Attribution CC-BY)
https://www.nasjonalmuseet.no/samlingen/objekt/OK-11688
オンラインコレクションには銘などの情報は確認できないが、手長海老の自在置物ではよく見られる明珍宗長の作と共通する作風である。
Foto: Nasjonalmuseet/Larsen, Frode (Creative Commons - Attribution CC-BY)
https://www.nasjonalmuseet.no/samlingen/objekt/OK-11690
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