ドイツの騎士、ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン (Götz von Berlichingen) の義手をモチーフにした根付を作りました。花影抄にて取り扱いです。
指と手首が可動になっております。
なんだか最近いかにも和物らしいという感じのモノを作ってない気もしますが…。まあ日本人はこういうからくりモノとか義体化ヒーローとか大好きということもありますし、異国趣味もまた日本らしさの内ということでどうかご勘弁を…!
この義手の実物はかなり精巧な作りで、それぞれの指を任意の位置で折り曲げて固定できるだけでなく、ボタンを押すとバネ仕掛けで瞬時に全ての指を伸ばした状態に戻せたそうです。
近年翻訳出版されたゲッツ自身の回想録「鉄腕ゲッツ行状記」読みましたが、非常に読みやすい好著でお薦めです。義手の図版も大きく載っており内部の仕組みもわかり興味をそそられます。
ゲーテの名を一躍高めることになった、この回想録を題材にした戯曲「鉄の手のゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」によりゲッツも広く知られるようになったようです。有名になったというゲッツの決め台詞が「Leck mich am Arsch!」(俺の尻を舐めろ!)というのが良いですねえ(笑)
森鴎外の翻訳で日本でも紹介されており、写真の中央は昭和初期の文庫版で表記は「ギョッツ」になっています。
写真左側は数年前に出たドイツのミュージアム限定のプレイモービルで、ゲッツの人気の高さが伺えます。
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