先日、3年ほど前の「目の眼」を紹介されてマッチセーフというものの存在を初めて知りました。
マッチセーフとは初期の発火しやすいマッチを安全に携帯するための容器で19世紀半ばから使われていたのですが、ライターの登場などにより1920年代には姿を消したとのことです。明治期から輸出用に多数作られて海外に渡った日本のマッチセーフは国内では一般に広まることなく、現在でもほとんどその存在を知られていないようです。
「目の眼」でマッチセーフの特集記事を書かれた方のコレクションをこちらで見ることができます。
どれも意匠が凝らされており、動物や人物を象ったものは根付などにも通じる部分も感じられますが、蓋の開閉もうまくデザインに組み合わされておりマッチセーフならではの独特の面白さを備えています。
興味を引かれてさらに日本のマッチセーフについて調べていたところ "Japanese Match Safes" という本が最近出ていたとわかり、ちょうどeBayに出品されていたので迷わず入手しました。International Match Safe Association (IMSA) より2012年発行とのことで、とてもタイミングが良かったです。IMSAへのお誘い(写真の黄色い紙)が同封されていました。
この本を出品していたのはやはりIMSAのメンバーの方で、日本人が購入したのが珍しかったらしくマッチセーフコレクターかどうか尋ねられました。自分はコレクターではないものの日本で素晴らしいものが作られていたにも関わらずほとんど知られていないことは残念に思う、と伝えておきました。
こちらがそのメンバーの方のウェブサイトです。
ギャラリーの最初の方でも日本のマッチセーフを見ることができます。他の国で作られたものも見られますが、比べてみると日本のものの面白さが際立っているのが判ります。
"Japanese Match Safes" に掲載されているマッチセーフも「目の眼」の記事を書かれた方のコレクションに劣らず面白いものが揃っていました。できる限り多くの人にその面白さを知ってほしいと思っています。
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